『左利きの少女』と週末、森へ

台湾の夜市の美しさと切なさ
五箇公貴 2026.09.01
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「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」などショーン・ベイカー監督作のプロデュースで知られるツォウ・シーチンの単独監督デビュー作。監督の故郷・台湾を舞台に、厳しい現実と向き合う母娘とその祖父の多世代家族が織りなす物語を、幼い少女の視点からエネルギッシュかつ繊細に描き出す。台北、夜市の麺屋台。5歳の少女イージンは、借金を背負ったシングルマザーのシューフェンとハイティーンの姉イーアンと共に、生活を立て直すため田舎町から戻ってくる。イージンは昔気質の祖父に、利き手である左手を「悪魔の手」と咎められ、罪悪感を抱くようになる。その悪魔の手は図らずも、家族それぞれが胸に秘めてきた罪をあぶり出していく。ツォウ・シーチンとショーン・ベイカーが共同で脚本を手がけ、ベイカーが編集・製作も担当。

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とにかく主人公の5歳の少女イージンが可愛らしい。彼女の目にはアメ横みたいな戦後の闇市よろしく張り巡らされた路地にひしめく夜市の露店がキラキラと宝石のように映る。しかしそこで暮らす人々は貧しく明日の日銭すらままならない。

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